第13回 2025年7月21日(月・祝)講演&情報交換会
第13回 日本ナースセラピストの会(NNK) 活動報告
2025年7月21日(月・祝)、第13回目となる「日本ナースセラピストの会(NNK」を開催いたしました。
祝日にもかかわらず、たくさんの方にご参加いただき、心より感謝申し上げます。
会場は終始、和やかであたたかい雰囲気に包まれ、活気あるひとときを皆さんとともに過ごすことができました。
第一部のご紹介
まずは、「フットケアⅡ〜爪のケア方法〜」の講習からスタートです。

講師は、日本フットケア・足病医学会認定フットケア指導士である上野良子さん。資格制度の統合により認定の枠組みも変わるとのことで、フットケアを取り巻く環境の変化にも触れながら、現場で活かせる実践的なケアの方法を学ぶ貴重な機会となりました。
まず前回の復習として、足を観察する際のポイントを確認しました。足背の触診は、血管の支配領域が異なるため特に糖尿病の方では欠かせない重要なチェック項目です。皮膚の状態や血流など、循環だけでなく皮膚疾患を含めて「足全体を診る視点」が大切であるということを改めて認識しました。
そして今回は爪のケアが中心テーマ。爪母(そうぼ)を優しくマッサージすることで血流が促進されることや、甘皮の処理について大事な注意点、また、爪はどのくらいカットすば良いかなど、基本的な知識を丁寧に学び直すことができました。ニッパーの選び方についても説明していただきました。初心者にはどんなニッパーがよいか?やすりの動かし方、グラインダー(爪削りの機械)はどんな性能のものを選ぶべきか?教えてくださいました。
また、巻き爪の方への対応としてテーピングの実習も行いました。


テープの目安サイズは2×6cmで、丁寧な指導のもと実際に試してみることで理解が深まりました。爪と皮膚の間に境界をつくる方法・代用できるものはどんなものがあるのか?実用的なアイデアもあり、日常ケアにすぐに活かせそうです。


足のトラブルがある際、まずは皮膚科を受診することが勧められていました。特に白癬(はくせん)が疑われる場合には、アルコールでのケアは意味がなく、白癬菌の検査が可能な皮膚科での診察が第一選択。その後、必要に応じて形成外科など専門へつなげていく流れが望ましいとのことでした。
また、WOCN(皮膚・排泄ケア認定看護師)の西田先生の著書のご紹介や、「ナースが日々行うフットケアは、安全に行える範囲で、その方に合った方法を考えることが大切」と講師からのお話がありました。すべてを完璧に行おうとするのではなく、その人の足に合った無理のないケアを、継続的に丁寧に行うことこそが、信頼と安心につながるのだと深く感じました。
今回の学びの中では、健康維持や生活の質の向上、さらには転倒予防や感染防止にもつながる重要なケアであるということを再確認しました。高齢者の方の足をケアする際には、「見られる」ことへの羞恥心にも配慮し、プライバシーを尊重した関わりが必要だという視点も忘れてはならないと思います。
実習も交えた今回のセミナーはとても有意義で、学んだことをこれからのケアにしっかりと活かしていきたいと思いました。フットケアの講義は、これからも定期的に開催し、知識と技術をアップデートしていきたいです。
「実践報告」では、参加者の心に深く響く事例が2つ紹介されました。
①「訪問アロマケアを通じて、最期まで自分らしく生き抜かれたがん患者の事例」谷口知加さん(看護師)
②「うつ病で仕事に行けなかった方が、仕事に通えるようになった方の事例」
ベンゼル智子先生(按摩マッサージ指圧師)
また、新たな取り組みのご案内として
佐藤詩織さん(看護師)より
『(仮)アロマナースプロジェクト企画!』
このたび、IFAの資格を持つ看護師による新たな団体を立ち上げ、病院だけでなく、在宅や施設などの場でも継続的にケアや関わりを届けていく活動をスタートさせることになりました。
ただいま、このプロジェクトの立ち上げメンバーを募集しています!
ご興味のある方は、ぜひ一緒に活動してみませんか?

詳細は、当スクールまでお気軽にお問い合わせください。
その後の情報交換会と昼食タイムでは、それぞれの活動や悩みなどを自由に語り合い、たくさんの刺激や学びが生まれました。
同じ看護師・セラピスト同士だからこそ、通じ合えるものがあるなと感じます。
第2部は
医療従事者向けハーブボールワークショップを開催しました。

今回講師を務めてくださったのは、看護師の高橋かおりさん。医療現場でアロマを取り入れることを目指して学びを深めている看護師たちに向けて、ハーブボールを使ったセルフケアの方法を伝えてくださいました。
ハーブボールとは
ハーブボールとは、ハーブを布に包んでボール状にし、蒸して温めて身体にあてていく伝統療法です。インドやタイなどでは、古くから治療としても活用されてきました。
今回のワークショップでは、日本の薬草をふんだんに使ったオリジナルブレンド「Herbal Hug(ハーバルハグ)」を使用。
よもぎ、月桃、黒文字、芳樟など、約12種類の日本の植物がブレンドされており、その香りや温かさはまさに“自分を抱きしめる”ような癒しそのものでした。
五感を通じて、自分自身と向き合う時間に
参加者の皆さんからは、
「いい香り…」
「ふかふかで気持ちいい…」
「なんだか泣きそう…」
といった声が聞かれ、ハーブの香りや手触り、温もりを五感で味わいながら、静かに自分と向き合う時間となっていたのが印象的でした。
看護師という職業だからこそ、自分を大切にするケアを
「看護師だから仕方ない」「忙しいのは当たり前」——
そうして日々、自分の体調や気持ちを後回しにしてしまう方も少なくありません。
今回のワークショップでは、そんな看護師の皆さんにこそ「まずは自分を労わることの大切さ」を実感していただける内容となりました。
高橋さん自身も、かつて体調を崩した経験から「自分を大切にすることの大切さ」に気づき、アロマやハーブの世界に足を踏み入れたとのこと。
ハーブボールは、そんな高橋さんの想いを言葉以上に伝えてくれる“癒しのツール”でもあります。
自分を大切にすることが、誰かを癒す力になる
「まずは自分に優しくする」ことから、周囲への優しさや癒しの輪が広がっていく——
参加された看護師さん一人ひとりが、その実感を胸に帰られたように感じます。
今後、高橋さんは新たな一歩を踏み出すべく、クリニックを退職し、新しいフィールドでの活動を模索されています。
アロマやハーブを通して、女性たちが「自分を大切にする」ことを思い出せる場を作っていきたい——そんな想いのこもった今回のワークショップでした。
▶︎高橋かおりさんのInstagramでは、女性の健康や生き方についての発信もされています。ぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/salon.yui
今回は、「学び・交流・セルフケア」がそろった、心も身体も満たされる1日となりました。改めて、ご参加くださった皆さま、そしてこの機会をつないでくださった講師の皆様に心より感謝申し上げます。
これからも日本ナースセラピストの会では、看護師たちが学びを深め、自分をケアし、癒しと健康を実践できる機会を大切にしていきます。
参加された皆さんが、またそれぞれの医療現場や暮らしの中で活かしていけますように。

次回の開催も、どうぞお楽しみに!
「日本ナースセラピストの会」は、年に2回開催しています。
本会は、日本ホリスティックケア研究所の受講生・卒業生である医療従事者を対象としています。
医療現場へのアロマセラピー導入をサポートするとともに、アロマに関する知識と技術を深め、ナースセラピストとしての研鑽を積む場となっています。
また、卒業生同士のつながりを育みながら、「心を込めたやさしさのあるアロマセラピー」の普及を目指しています。
| 開催日時 |
2025年7月21日(月・祝) 10:00~14:30(予定)※途中参加・途中退出も可能です。 今回は【第一部】【第二部】に分かれています。別々にお申込みいただけます。 【第一部】10:00~12:40 講習会と情報交換会(来場またはオンライン〈Zoom〉参加) ① 医療フットケアについて 【第二部】13:00~14:30 実習付き講習会(来場参加のみ) |
|---|---|
| 会場 |
日本ホリスティックケア研究所 〒160-0011 東京都新宿区若葉1-22-16 四ツ谷ASTY 106 JR中央線・総武線 四ツ谷駅(赤坂口)、東京メトロ丸ノ内線・南北線 四ツ谷駅下車 |
| 定員 |
【第一部】来場参加:6名、オンライン参加:制限なし 【第二部】12名(先着順/来場参加のみ) |
| 対象 |
当校のIFA認定アロマセラピーコース卒業生または受講生で、 看護師(正看護師・准看護師)、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師などの医療資格をお持ちの方 |
| 内容・スケジュール |
開場・接続開始(9:40) 【第一部】対面またはオンライン(Zoom)で参加可能 〇開会の挨拶(10:00~10:05) 〇講演(10:05~11:05) 講師:上野良子さん(フットケア指導士・看護師) ◆内容 ・医療フットケアについて(概要説明) ・ニッパーを使った爪切りの実技演習 <ご用意いただくもの>使い慣れたニッパーまたは爪切り、フェイスタオル1枚 〇実践報告(11:05~11:20) ◆「訪問アロマケアを通じて、最期まで自分らしく生き抜かれたがん患者の事例」 谷口知加さん(看護師) ◆「うつ病で仕事に行けなかった方が、仕事に通えるようになった方の事例」 ベンゼル智子さん(按摩マッサージ指圧師) 〇新しい活動のご案内(11:20~11:30) 「アロマナースプロジェクトのお誘い」 佐藤詩織さん(看護師) 〇情報交換会・昼食(11:30~12:40) ※途中参加・途中退出可能。来場参加の方はランチと飲み物をご持参ください。 【第二部】来場参加のみ(オンライン参加なし) 〇「心と体を整えるハーブボールワークショップ」(13:00~14:30) 講師:高橋かおりさん(看護師) ◆内容 ・ハーブボールの話と作り方 ・ハーブボール作成 ・セルフケア ◆こんな方におすすめ! ✅ 忙しい毎日のストレスをリセットしたい 〇閉会の挨拶(14:30) |
| 参加費 |
【第一部のみ参加】2,000円(税込) 【第二部のみ参加】3,000円(税込/材料費含む) 【第一部・第二部両方参加】5,000円(税込/材料費含む) |
| 締切 |
お申込み締切日:7月16日(水) お振込締切日:7月17日(木) ※振込手数料はご負担ください。 お振込先は、お申し込みいただいた方にメールでご案内いたします。 |
| オンライン参加に必要なもの |
■ 視聴用のパソコンまたはスマートフォン(必須) ■ スピーカーとマイク(質問時に必要) ■ 有線または無線ブロードバンドによるインターネット接続(必須) ※前日までに機材の準備と動作確認をお願いします。 ■ Zoom参加時は、参加者氏名の表示が必要です。 ■ 接続に不安がある方は、事前にオンライン受講テストも可能ですので、お申し込み前にご相談ください。 |
第12回 2024年11月4日(月祝) 講演&情報交換会
| 受講対象 | 当校のIFA認定アロマセラピーコース卒業生または受講生で、看護師(正看護師、准看護師)、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師などの医療資格をお持ちの方 |
|---|---|
| 日程と講習内容 |
2024年11月4日(月祝) 10:00~14:30 (受付開始:9:30~) |
| 開催場所 |
四谷保健センター 5階 集会室B |
| 参加方法 |
会場参加のみ |
| 参加費 |
3,000円(税込)、途中参加・途中退室OKです。 |
| 持ち物 | 昼食・飲み物・筆記用具 |
| お申し込み | 下記のお申込フォームからお申込みいただくか、 または スクールのメールアドレス holisticcare301@gmail.com に、「日本ナースセラピストの会 参加希望」、お名前、ご連絡先(メールとお電話番号)を送信してください。 |
第11回 2022年11月23日(水祝) オンライン講習&実技実習
《第一部はスクールとの合同開催のため、医療従事者以外の方もご参加いただけます》
| 受講対象 | 【第1部】当校のIFA認定アロマテラピーコースの受講生および卒業生 【第2部】当校のIFA認定アロマセラピーコース卒業生または受講生で、 看護師(正看護師、准看護師)、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師などの医療資格をお持ちの方 |
|---|---|
| 日程と講習内容 |
2022年11月23日 (水祝) 2.11:50~12:30「更年期症状への対応~自らの経験から~」 【第2部】13:30~14:30 実技 |
| 開催方法 |
【第1部】オンライン受講とスクールでの受講方法があります。 |
| 参加費 |
【第1部】 受講料 1500円、消費税 150円 合計1,650円 お申込は、日本ホリスティックケア研究所のWEBサイトからお申し込みをお願いします。WEBからお申込みが出来ない方は、スクールのメールアドレスにお問合せください。 |
| タイムスケジュール |
当日スケジュール ■【第2部】実技実習 |
| お申し込みからセミナーのまでの流れ |
【お申込み】 「日本ナースセラピストの会」または、「セミナー案内」からお申込みください 日本ナースセラピストの会 |
第10回 2022年4月29日(金祝) オンライン講習&実技実習
《第一部はスクールとの合同開催のため、医療従事者以外の方もご参加いただけます》
| 日程と講習内容 |
2022年4月29日 (金祝) 講習の内容「体内に取り込まれた精油は、肝臓で代謝されますが、実際に、どのように代謝されるのか、安全性はどうか、薬を服用している人、妊娠中の人など、精油がどのように影響するのか、について講義していただくショートセミナーです。
|
|---|---|
| 受講対象 | 【第1部】当校のIFA認定アロマテラピーコースの受講生および卒業生 【第2部】当校のIFA認定アロマセラピーコース卒業生または受講生で、 看護師(正看護師、准看護師)、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師などの医療資格をお持ちの方 |
| 開催方法 | 【第1部】オンライン受講とスクールでの受講方法があります。 ※スクールでの受講は人数制限があります(第2部に参加する方を優先) (オンライン受講の方法は、下記をご覧ください) 【第2部】スクールでの実習。(コロナ禍のため、各自が使用するバスタオル、実技用服装、上履きをご持参ください。オイルはスクールでご用意します) |
| 参加費 |
【第1部】 受講料 1500円、消費税 150円 合計1,650円 お申込は、日本ホリスティックケア研究所のWEBサイトからお申し込みをお願いします。WEBからお申込みが出来ない方は、スクールのメールアドレスにお問合せください。 |
| タイムスケジュール |
当日スケジュール 11:20~11:45 実技準備 |
| お申し込みからセミナーのまでの流れ |
【お申込み】 「日本ナースセラピストの会」または、「セミナー案内」からお申込みください 日本ナースセラピストの会 |
第9回 2021年6月13日(日) オンライン開催
| 日程 | 2021年6月13日 (日) 10:00~12:00 ※途中参加、途中退出も出来ます |
|---|---|
| 対象 | 当校のIFA認定アロマセラピーコースを受講中または卒業生で、 看護師(正看護師、准看護師)、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師などの医療資格をお持ちの方 |
| 開催方法 | オンライン開催 ご自宅のパソコンまたは携帯電話からご参加ください。 (参加方法は、下記をご覧ください) |
| タイムスケジュール |
当日スケジュール 【第一部】10:00~11:10 ■10:40~11:10 講演② 【第二部】 11:10~11:50 頃を予定しています ■11:50 閉会の挨拶 |
| 参加費 |
900円 お申込みいただいた方に、後日、お振込み先をメールでご案内します。 6月10日までにお申込み、お振込みをお願いいたします。 |
| お申し込みからセミナーのまでの流れ |
【お申込み】 この会は、主に看護師資格をお持ちの方、および医療アロマテラピーコースを受講された日本ホリスティックケア研究所の卒業生・受講生を対象に、年1~2回開催しています。
この会の活動目的は、日本ホリスティックケア研究所の主に看護師を中心と... ▼ 【 セミナー当日】オンラインセミナー用の招待メール本文に記載されているzoomのログイン用URLから、セミナー開始15分前にログインしていただきます。 |
第8回:2020年11月29日(日)
| 日時 | 2020年11月29日 (日) 10:00~11:30 (予定) ※途中参加、途中退出も出来ます |
|---|---|
| 開催方法 | オンライン開催 ご自宅のパソコンまたは携帯電話からご参加ください。 (参加方法は、下記をご参照ください) |
| タイムスケジュール |
当日スケジュール 【第一部】10:00~11:00 10:40~11:00 自己紹介(お名前・職場など) 【第二部】 11:00~11:30 頃を予定しています |
| 参加費 | 900円(振込手数料はご負担くださいますようよろしくお願いいたします) 振込先 ゆうちょ銀行 名称: ナースセラピストの会 記号: 10930 番号: 36843501 ・途中参加OKです。 ・今回は、オンライン開催のため実技はありません。 |
| お申し込みからセミナーのまでの流れ |
【セミナー前】 この会は、主に看護師資格をお持ちの方、および医療アロマテラピーコースを受講された日本ホリスティックケア研究所の卒業生・受講生を対象に、年1~2回開催しています。
この会の活動目的は、日本ホリスティックケア研究所の主に看護師を中心と... Step2. 参加費のお振込み お申込みメールに振込み先の金融機関を記載していますので、参加費のお振込をお願いします。 お振込みを確認次第、お申込み完了です。 ▼ Step3. zoomアプリのダウンロード 当日に円滑にセミナーを受けられるように、zoomのアプリをダウンロードを行い周辺環境の準備を行ってください。※ダウンロードは無料で行えます。 【セミナー当日】 ②インターネットと通話可能な環境 ③イヤフォン(任意) ②参加URLにアクセスの注意点 ②zoomをご利用している端末の近くに、電波を発するスマホやタブレットなどがあると、音声が途切れるなどの影響がありますので離しておくようにしてください。 ▼ <ご参考:zoomのダウンロード方法> |
第6回:2019年8月12日(月)
第6回 日本ナースセラピストの会を開催しました(医療現場でのアロマセラピーの事例)
日本ナースセラピストの会は、日本ホリスティクケア研究所の医療アロマテラピーコースの受講生・卒業生や、看護師資格をお持ちの方を中心に医療アロマに関する学びの場、医療や介護現場で心をこめた優しさのあるアロマセラピーの普及を目指しています。
当日は約20名の方が参加しました。
●医療アロマの実習演習:座位による背部のアロマトリートメント
所澤先生による、座位による背部のアロマトリートメントのデモと実技の指導を行いました。
座位の場合、安楽な姿勢になるためのクッションの置き方や、体の形にあわせたタオルの使い方などを実践しました。乳がんの患者の方の場合、どのようなことに気をつけると良いかなど、一つ一つデモンストレーションをしながら説明しました。
トリートメントの時は、片手ではなく、両手を重ねていくことで、患者さんの体の様子を感じとること。また、背部だけでなく、手の拘縮が強い方に対しては、どのような主義が良いかなど患者の方の状態にあわせてどのようなトリートメントを行うかも紹介。その後2組のペアになって実技の練習を行いました。

●「あそかビハーラ病院研修報告」谷口 知加さん
日本ホリスティックケア研究所の卒業生であり、看護師の谷口さんからは、仏教精神を理念とした独立型緩和ケア病棟としては国内初である「あそかビハーラ病院」の研修報告をいただきました。
医療と宗教の関係性の歴史から、あそかビハーラ病院で、ビハーラ僧と、 医師と看護師がどのように連携しているかなどを報告いただきました。ビハーラ僧が、どのよ うに患者の方と寄り添っているのかを知ることができました。 また、アロマセラピーの、ボランティア活動を定期的に行っていました。情報を共有できるようボランティアスタッフ用のカ ルテを用意したり、ナースリーダーから注意点を聞きいたりと、心のこもったケアを安全に提 供できるよう心掛けているようです。

●日本薬局方収載の精油について 薬剤師 野口 明菜さん
日本ホリスティックケア研究所の卒業生であり薬剤師の野口さんより日本薬局方や薬価に収載されている精油についてご説明いただきました。
ハッカ油や、ラッカセイ油などの植物油などの紹介、一般医薬品として販売されているもの、また、院内製剤として処方されている例なども紹介。
精油の効果に肯定的な研究結果も報告されているなかで、薬剤師としての観点から精油をどのように扱っていく必要があるかを説明いただきました。

●一般社団法人 日本サイエンティフィックアロマセラピー協会について」ベンゼル 智子
今年新たに立ち上がった、「 日本サイエンティフィックアロマセラピー協会」の活動について紹介しました。日本サイエンティフィックアロマセラピー協会は、精油の効果を科学的に検討し、その結果に基づいた「科学的なアロマセラピー効果」を研究・普及することを目的としています。
活動のなかには、精油の品質を見分ける知識を得る(ガスクロマトグラフィーによる精油の偽和を見分けることや、精油の香気成分組成を明らかにする)ことや、精油の作用メカニズムを科学的に理解すること、IFAでも指導が強化されている、精油の薬物相互作用を知ること等を活動の中心としています。医療現場でのアロマセラピーの実践には、このような科学的な正しい知識も必要になります。
一般社団法人 日本サイエンティフィックアロマセラピー協会について
https://jssa.jp.net/
◆情報交換会について
その後 情報交換会が行われました。ボランティアの募集の案内や、活動の紹介、一人ひとり自己紹介をいただき、課題に感じていることや仲間募集の告知などをおこないました。
皆さんに実施したアンケートでは、「病棟・在宅でのアロマの活用例を知りたい」「がん患者の方とアロマセラピーの事例について知りたい」など、日本ナースセラピストの会として学びたいことの声がたくさんあつまりました。
次回の日本ナースセラピストの会は来年を予定しています。
ナースセラピストの会について
https://www.aromapot.co.jp/nurse_therapist-2/
ナースセラピストの会 会長:所澤いづみ
英国IFA認定アロマセラピスト・ 英国リフレクソロジー協会認定リフレクソロジスト
看護師、介護支援専門員・ 日本アロマセラピー学会認定看護師
メディカルアロマ&リフレ Tori(とり) 代表
http://www.aroma-tori.com/
| 日時 | 2019年8月12日(月) 13:00~17:00 (受付開始:12:30~) |
|---|---|
| 内容 |
第1部 実技演習 担当:所澤 13:00~14:30 第2部 講演 14:50~16:30 15:20~16:10 16:10~16:30 第3部 情報共有・情報交換会 16:30~17:00 |
| 参加費 |
2,000円(税込)、途中参加OKです。 |
| 持ち物 |
自分が使用する植物油、精油、カップ、実技用のバスタオル2枚と上履きをご持参下さい。 |
第5回:2019年1月6日(日)
2019年1月6日(日)に第5回の日本ナースセラピストの会を開催しました。
日本ナースセラピストの会は、日本ホリスティックケア研究所の主に看護師を中心とした医療従事者の卒業生に対し、職場への医療アロマの導入方法の指導を行うこと、さらに、卒業生同士の関りを深めて、医療や介護現場で心をこめた優しさのあるアロマセラピーの普及をめざすことを目的としています。
第5回は、新たな厚労省の動きである「看護師の特定行為研修」について、訪問看護ステーション、クリニックでのメディカルアロマ、認知症対応型デイサービスでアロマをどのように取り入れているか、その活動事例を卒業生が発表いたしました。
第1部
1.看護師の特定行為・診療看護師【NP】について
演者:上野良子さん

今、医療現場や看護現場で取り組みがはじまっている、看護師の特定行為についてお話。特定行為研修とは、医師があらかじめ作成した手順に基づいて看護師が行える診療の補助(特定行為)を明確にし、高度で専門的な知識と技能を身につけた看護師を育成するものです。
これからの医療を支えるために、厚労省はこの研修を受け知識を備えた看護師を増やすことを進めています。この研修制度がどのようなものか、また、米国をはじめとしたナース・プラクティショナー制度の動きについてもお話されました。
参考:看護師特定行為研修ポータルサイト
https://www.nurse.or.jp/nursing/education/tokuteikenshu/portal/
2.訪問看護、数分でもできるアロマセラピーの実践
演者:斉藤京子さん

訪問看護ステーション代表を務める斉藤京子さんは、「3分だけでもアロマケアを」という気持ちで、呼吸のリハビリや、入浴時にアロマの利用など、訪問看護でどのようにアロマを取り入れているかをお話されました。
「アロマがコミュニケーションツールになっている」ということ、関わりが難しい患者さんも、アロマセラピーによるぬくもりは、心の通い合うケアにつながっているとのことでした。
3.職場でのアロマケア導入について
演者:米森 枝里子さん

米森枝里子さんは、透析看護においてアロマケアの必要性を感じて、病院でのアロマケアの勉強会(講師:日本ナースセラピストの会 所澤会長)を開催しました。はじめての取り組みでしたが、どのように企画書を作成し、院内の理解を得たか。また、病院とどのような調整をして勉強会が実現できたかをお話されました。
4.所澤先生の外来患者さんに対するアロマケアの同行取材
演者:谷口 知加さん

所澤いづみ先生が、長年メディカルアロマトリートメントを行っているリウマチ科専門のクリニックに同行取材した内容を報告されました。
主に関節リウマチの患者さんにメディカルアロマトリートメントを行い、医師や医療スタッフとどのような連携しているか、実際の患者さんへのトリートメントの流れについてお話されました。
5.認知症対応型デイサービスで導入したアロマセラピー
演者:所澤 いづみ 先生

所澤先生が、認知症対応型デイサービスで導入したケアとしてのアロマセラピーについてお話しされました。ケアワーカーさんが、優しい思いで認知症高齢者に施術するアロマケアは、お互いを大事にするケアであり、信頼関係の構築につながります。さらに、認知症高齢者の方とケアワーカーさんがアロマケアを通じてどのような変化があったかもお話されました。
第2部
第2部では、交流会を行い、皆さんがどのようなところで働いて、アロマをどのように導入しているかを共有しました。
日本ナースセラピストの会は、今回のような活動報告・事例や、医療・介護現場でのアロマケアの実践事例などの共有を通じて、皆さん活動を支援していきたいと思います。
| 日程 | 2019年1月6日(日) |
|---|---|
| 内容 |
第1部 14:00~16:30 第2部 16:30~17:00 |
| 参加費 |
2,000円(税込)、途中参加OK,途中退出もOKです。 参加する方は、上履きをご持参ください。 |
| 参加対象 |
当IFA認定アロマセラピーコース卒業生または受講生で、看護師などの医療従事者 |
第4回:2018年7月14日(土)
28名の卒業生と受講生が集まり、職場にアロマを導入している卒業生の体験談と所澤先生の独自の施術方法による側臥位での下肢の施術を学びました。



