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アロマスクール 日本ホリスティックケア研究所のトップ > ブログ > 病院でアロマセラピストとして働くには

2015-04-18 病院でアロマセラピストとして働くには

「病院でアロマセラピストとして働きたい」、
との希望を受けることが良くあります。
病気の患者様にアロマを提供することは、とても有意義ですし、
病気の人に少しでも役に立ちたいという気持ちは大変尊いと思います。
ただ、専門領域で行うには専門的な勉強と訓練が必要です。
アロマテラピーでは精油を用いたオイルマッサージを行いますが、
安全で、患者さんに心地良いと思っていただくよう施術するには、
様々な病気に対する知識の他、専門的なアロママッサージと、
病気に対して活用できる精油の特性や注意を知っておく必要があります。
アロママッサージをする場合、病気の人は健康な人とは全く違います。
痛みがあったり、体が動かなかったり、関節に変形があったり、
腫瘍が出来ていたり、、、
入院されている方はそれぞれが重い症状を抱えている方がほとんどです。

18年ほど前、私が病院でアロママッサージを始めて間もない頃、
40代後半の女性のがん患者さんのところに伺いました。
その方は乳がんから肝転移がありました。ずっと寝ているので、
腰が痛い、背中が痛い、、、と仰っていました。
アロママッサージを始めると、とても気持ち良いと、
とても喜んでくださいました。主治医からアロママッサージの
許可をいただいていて、患者さんの情報欄には肝転移と書かれていました。
乳がんで、すでに肝臓に転移しているというと、
骨転移も可能性として考えられます。
そのため、圧はかけず、優しい圧で行いました。
あとで、この患者さんには骨転移もあることが分かりました。
事前に気づいて良かったと思った経験です。
別の方は卵巣がんで入院されていました。
腰痛を訴えられていて、歩くのも大変なご様子でした。
主治医に骨転移の確認をしていただいたところ、
幸い骨転移はないとのことでした。
アロママッサージでは、クッションを使って無理のない体勢をつくり、
腰部の筋肉をマッサージしました。
次回に伺った時は、腰が楽になったと元気に歩いていらっしゃって、
大変喜ばれていました。

病気の方へのアロママッサージでは、患者さんの症状に合わせた
体勢をつくったり、圧の加減や時間を調整したり、
精油のブレンドの調整をしたり・・・と、
オーダーメイドのアロママッサージすることが必要です。
アロマテラピーで症状を緩和をすることで、
少しでも楽になってもらいたいと思いますが、まず安全が第一です。
そのためには、病気がどんな原因で起こるものなのか、
今の患者さんの症状に対して最も適切なアロママッサージをするには
どんな注意が必要なのか、、、など基本情報を知っておくことは、
病院で働くアロマセラピストとして必要なことです。
単にオイルを付ければ良い、という訳ではありません。

アロママッサージの技術は言うまでもありませんが、
技術以上に必要なことが、患者さんの気持ちに寄り添う気持ちです。
「今、患者さんはこういう風に感じていらっしゃるんだろう」、
と予想できれば、「こうして差し上げると少し楽になるのではないかしら」と、
工夫ができます。予想するためには、医学的な知識が必要です。
それが、補完療法としてのアロマテラピートリートメントの
位置づけだと思います。
まずは、しっかりとした知識と技術を学んで、
少しでもアロマテラピーが病気で苦しんでいる方のお役に立てれば、
と思います。そして、病気の患者さんが希望すれば
アロマテラピーマッサージが受けられる世の中が来ると良いと思います。


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