医療福祉や在宅ケアに活かせる医療アロマテラピーを学ぶ看護師向けアロマテラピーコース
当コースは、独自のカリキュラムで、病院・ホスピス・福祉施設、在宅ケアにおいて、症状の緩和や痛みの軽減、ADLやQOL向上を目的にした医療アロマテラピーの知識と技術を習得するための専門的なアロマテラピーコースです。
当コース校長で、IFA創設者の一人、ジャーメイン・リッチ女史による授業では、イギリスの医療に導入されている補完代替療法としてのアロマテラピーを直接学ぶことができます。また、看護師であり、
IFA認定アロマセラピストである所澤いづみ氏が、長年の経験に基づいた医療福祉や在宅アロマケアに活かせる医療アロマテラピーを指導します。
なお、当コースは看護師対象ですが、他の医療国家資格(医師、理学療法士、作業療法士など)をお持ちの方も受講できます。
コースの特長
1950年代後半に、オーストリア人の生化学者マルグリット・モーリー女史が スウェーデン式マッサージの技法を用いたモーリー式アロマテラピーマッサージを開発し、ロンドン在住のフランス人ミシュリン・アーシエ女史に伝授。その後、ミシュリン・アーシエ女史はイギリスにアロマテラピー広め、絶大な影響力を与え続けました。
当コースの校長ジャーメイン・リッチ女史は、1969年にアーシエ女史からアロマテラピーを学び、卒業後はミシュリン・アーシエ・アロマテラピークリニックでアロマセラピストとして働くかたわら、フランスの医学にアロマを導入したフランス人医師 ジャン・バルネ博士のもとでアロマセラピストとして従事しました。
医療・アロマテラピーコースは、ジャーメイン・リッチ女史によりプログラムされた補完代替療法としてのアロマテラピーに、医療福祉現場において一人一人の患者様の病状に合わせてアロマテラピーを実践するために必要な技術を加えた内容のコースです。
アロマテラピーマッサージ実技および医療アロマテラピーの授業は、長年看護師として病院やホスピスに勤務し、資格取得後はアロマセラビストとしての活動を広げるために病院を退職。アロマテラピーによる在宅ホスピスケアを実践すると同時に、病院内のアロマトリートメントルームで、がんを中心に様々な病気の方へのアロママッサージを実践している所澤いづみ氏が指導します。
補完代替療法としての2種類の本格的なオイルマッサージの技術や精油の知識、様々な病気におけるホ リスティックアプローチ、ホスピス・病院および在宅ケアにおいて患者様の多様なニーズにきめ細かく対応するためのアロマテラピーマッサージの応用技術など、すぐに医療福祉現場で活かせる実践的なアロマテラピーを習得していただけます。
《補完・代替療法とは》
補完・代替療法とは、現代西洋医学以外の各種療法の総称。『相補する、補う』と『療法 』を合わせた言葉で、一般的に自然療法や伝統的な医療を含めた様々な療法を指します。
欧米では、西洋医療の治療を受けている方が補完代替療法を併用しているケースが多く、また肩こり、慢性疲労、筋肉痛、不眠傾向、生理不順、うつ症状などのストレスに関連した状態に、アロマテラピーとオイルマッサージを組み合わせたトリートメントが健康管理の一環として幅広く活用されています。
講習内容
病院、ホスピス病棟、訪問看護、介護施設などの医療・福祉機関において、在宅支援、入院生活支援、チーム医療に活かせるアロマテラピーが学べます。
スウェーデン式マッサージ
スウェーデン式マッサージは、約200年前にスウェーデンで開発されたマッサージ技法です。筋肉と関節に働きかけて、筋肉の柔軟性を高め、筋肉の緊張を和らげて血液やリンパの流れを促進し、老廃物の体外への排泄を促すため、痛みの緩和、麻痺や拘縮、緊張の緩和などに効果的で、緩和ケア、高齢者ケア、在宅ケアに幅広く活用できます。
授業では、スウェーデン式マッサージの基本手技や効果、関節リウマチや麻痺など様々な症状に対する実践的な施術方法を学びます。(スウェーデン式マッサージの技術は、医療アロマテラピーでも学びます)
講義内容 タッチング、正しい姿勢と圧の掛け方 スウェーデン式マッサージの基本技法 スウェーデン式マッサージの禁忌 スウェーデン式マッサージの身体および心理的効果 スウェディッシュマッサージの様々な症状への働きかけ |
アロマテラピー理論
当校のアロマテラピー理念は、当コースの校長で、IFA創設者でもあるジャーメイン・リッチ女史が
40年以上にわたり構築している『ホリスティック・アロマテラピー』のメソッドに基づいています。
「ホリスティック」とは「ホール=全体」を意味し、「ボディー・マインド・スピリット」の側面から、表面的な症状だけではなく、隠れている様々な要因にも考慮するという考え方です。
集中講習の授業には、イギリスよりリッチ校長が来日し、ホリスティック・アロマテラピーの実践に必要な知識と技術を指導します。症状に応じた効果的な精油の選択の方法、ブレンドや毒性、具体的な使用方法を学びます。また、世界で行なわれているアロマテラピーの研究や精油の産油国の事情など、世界におけるアロマテラピーの最新情報を含む専門的な内容のアロマテラピーを学ぶことができます。
講義内容 アロマテラピーの歴史、栽培方法、キャリヤーオイル、各精油の特性と作用、使用方法、保管方法、抽出法、ブレンド方法、精油の吸収、精油の化学、精油の毒性、 精油とスキンケア、ホリスティック・アロマテラピー論、嗅覚のメカニズム、嗅覚と自律神経系の関わり、 様々な病気に効果的な精油およびトリートメントへの応用と注意、ストレスマネージメント、アロマテラピーマッサージの禁忌、アロマセラピスト倫理 |
アロマテラピーマッサージ実技
アロマテラピーマッサージは、オーストリア人生化学者マルグリット・モーリーが考案し、自律神経に働きかける特殊なマッサージテクニックです。当コースでは、モーリー女史からアーシエ女史を経由してリッチ校長に伝授された、伝統的なモーリー式アロマテラピーマッサージを基礎から指導します。
アロマテラピーマッサージは副交感神経系に作用してストレスを和らげ、不安を鎮めてリラックスさせたり、元気づける働きに優れています。またホルモンバランスを整えて、心身の様々な不調に働きかけます。患者様は病気による痛みなどの苦痛だけでなく、将来に対する不安や家族の心配など、様々なストレスを抱えています。患者様に寄り添い、症状を和らげ、ストレスを緩和し、医療で効果的に活用できるアロマテラピーマッサージの技法を習得していただけます。
実技内容 アロマテラピーマッサージ技法(フェイシャルトリートメントを含む)、コンサルテーション、 自律神経系の正しい走行の確認、アロマテラピーマッサージの自律神経系への働き、 様々な症状や疾患に対するアロマテラピーマッサージの方法と注意、症例 |
解剖生理学・病態生理学
当コースは、IFAの医療従事者対象の解剖生理学免除制度を利用しているため、解剖生理学の授業およびIFA本部筆記試験の解剖生理学試験は免除となります。
アロマテラピーマッサージで働きかける自律神経系と内分泌系の復習、嗅覚の解剖と生理的作用を学び、アロマテラピーやアロママッサージの心身への効果や機序を詳細に勉強します。
また、様々な疾患の機序と症状を復習し、病気や症状とストレスやホメオスターシスとの関連づけによって、全人的(ホリスティック)なアプローチを理解し、補完代替医療の視点から、病気や症状を緩和し、患者様一人一人の要望に応えるためのアプローチを学べます。
講義内容 嗅覚の解剖と生理的作用、ホメオスターシス 自律神経系および内分泌系とストレス学説 筋・骨格系、循環器系、リンパ系、呼吸器系、神経系 |
医療アロマテラピー
看護師として約20年間ホスピスや訪問介護で働き、アロマセラピストとして、14年間、がん患者など様々な病気の患者にアロマテラピーを実践してきた講師が、様々な症状に対して効果的なスウェーデン式マッサージやアロマテラピーマッサージの知識や技術を指導します。
また、講師が長年取り組んでいる、在宅支援、チーム医療としてのアロマテラピーマッサージの導入や臨床において実践的な知識や技術を指導します。病院、ホスピス、在宅で施術を行う場合は、技法や配慮すべき点が異なります。疼痛ケア、浮腫や腹水のケア、排便コントロール、拘縮予防など多様なニーズに対して、実際にどのような工夫が必要か、患者様に負担を掛けないで安楽にアロマを受けていただくための技法や体位づくりを学びます。
医療福祉現場において、患者様の不快感や苦痛を和らげ、QOL向上のための本格的な医療アロマテラピ ーの知識と技術を身につけていただけます。
講習内容 医療福祉現場のセラピストとしての基本姿勢と心構え、病院・ホスピス・福祉施設、在宅でのアロマ施術の特長と配慮すべき点、がん患者へのアロマテラピーの効果と実践方法、在宅支援・入院生活支援・チーム医療としてのアロマテラピーの役割、アセスメントプランの立て方、疼痛・浮腫・腹水に効果的なアロママッサージ、高齢者ケアとしてアロマテラピーの実践方法、麻痺や拘縮へのアロママッサージ、在宅での看取りに活かすアロマテラピー、家族ケアとグリーフケア、心のケアとアロマテラピー、症状別アロマテラピー実践方法 |
IFA本部試験対策について
当コースは、IFA医療国家資格保有者対象の解剖生理学免除制度を活用するため、解剖生理学の試験はございません。スウェーデン式マッサージおよびアロマテラピー理論、マッサージ実技に対応した模擬試験を実施し(無料)、本部試験合格に向けてバックアップしています。
(2015年のIFA本部試験合格率 100%)
卒業後のアフターフォローについて
卒業後のアフターフォローとして、卒業後も実践で分からないことがあれば、いつでも質問していただけます。常にスクールからのバックアップが受けられるので、卒業後も安心してアロマセラピストとして活動していただけます。
さらに、より専門的な知識とスキルを身につけるため、勉強会を定期的に実施しています。無料復習会、看護師対象無料復習会、アロマテラピーマッサージ復習会、スウェーデン式マッサージ復習会、メディカルアロマテラピー講座、メディカルアロマテラピー応用実践クラス(疾患・がん患者・妊産婦へのアロマ、アロマフェイシャル実技習得クラス、など。
卒業後、医療機関や福祉施設に置いて、患者様へのアロマテラピートリートメントを希望される方は、提携している病院・ホスピス、福祉施設での研修制度がございます。
また、医療福祉機関でのアロマテラピーボランティアを希望される方は、アドバイスから技術指導まで、スクールで万全のバックアップをいたします。
IFA認定 医療アロマテラピーコース募集要項 |
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受講期間 | 1年半コース 2016年10月25日〜2018年5月 |
1年コース 2017年4月〜2018年8月 |
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定員 | 10名 | |||
募集資格 | 22歳以上の女性で、正看護師の資格をお持ちの方 他の医療国家資格(医師、理学療法士、作業療法士、柔道整復師、鍼灸按摩マッサージ指圧師など)をお持ちの方 |
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講師 | ジャーメイン・リッチ Vivat Holistic Training 校長 所澤いづみ・田代直子・ベンゼル智子・山崎恵美子 |
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場所 | 日本ホリスティックケア研究所 四谷セミナールーム | |||
受講料 |
テキスト、模擬試験料、ディプロマ発行費、修了試験料 (※ 授業で使用するベッドやタオルはスクールでご用意しています) IFA試験料とIFA会員会費は別途必要となります IFA本部試験料 150ポンド (約25,000円(税別) 2016年5月現在) 150ポンド (約25,000円(税別) 2016年5月現在) |
《総授業時間数》
解剖生理学・病理学 | 10時間 |
アロマテラピー理論 | 88 時間 |
アロマテラピー実技 | 75時間 |
スウェーデン式マッサージ | 20時間 |
医療アロマテラピー | 45 時間 |
模擬試験(筆記・実技)、個別指導 | 17時間 |
総講習時間数 |
255時間 |
※当コースは、IFAの医療従事者対象 解剖生理学免除制度を活用するコースのため、本部試験の科目 に解剖生理学は含まれません。
※解剖生理学および病理学の受講を希望される方は、IFA認定プロフェッショナル・アロマテラピーコ ース の解剖生理学のみ受講が可能です。
※当IFAプロフェッショナル・アロマテラピーコースを受講される方で医療国家資格を有する方は、オ プションとして、メディカル・アロマテラピーコースの医療アロマテラピーを受講していただくこともできます。
詳しくは、お電話またはメール、説明会などでお問合せください。