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2012-07-28 補完療法として、プロのアロマセラピストの仕事

アロマセラピストになるために、アロマスクールに入学する人は多いですが
プロのアロマセラピストはどんな仕事をするのでしょうか。

アロマセラピストの仕事は、一人一人の心身の状態に応じたアロマテラピートリートメントを行うことで、その人の心身の問題を解消したり、軽減することです。
症状の中には、アロマセラピストが完全に解決できるものばかりではありません。医師や臨床心理士、栄養士、カイロプラクターなど、他の専門家と一緒に、クライアントをサポートしていく形をとる場合も少なくありません。

最も大切なことは、クライアントの利益を最優先にすることです。
クライアントの状態がアロマテラピートリートメントよりも別のセラピーの方が有効であると思われる場合は、別のセラピストを紹介することもあります。

アロマテラピートリートメントは西洋医学ではなく、代替療法または補完療法と呼ばれるもので、西洋医学のように投薬したり、手術したり、放射線を当てたり、、、するのではなく、自律神経系のバランスを回復することで、クライアント本人に備わっている自然治癒力を助けるのが目的です。
そのため、アロマテラピーマッサージを作ったマルグリット・モーリー女史は、自律神経系の神経枝に沿って施術をするテクニックを構築しました。

自律神経系は免疫系、内分泌系とともに、人間の体を制御するために非常に重要なシステムです。
心臓の働きも、胃腸の働きも自律神経系がコントロールしていますし、また、ストレスがかかった時に体が反応するのも自律神経系の働きです。
アロマテラピーは心身のバランスを保つ自然治癒力と非常に密接に関わっているのです。

このような働きをするアロマテラピーを、様々な心身の状態の方に施術するのがアロマセラピストの仕事です。

そこで、プロのアロマセラピストとしてのアプローチの分かれ目になるのが、知識と技術です。
知識としては、クライアントの体の状態から、以下のような点を理解することが必要です。
・ その症状は原因がどこから来ていると考えられるか
・ 症状は神経系との関わりか、消化器系の関わりか、循環の問題か、リンパの関わりか、など、、、どのシステムと関わっているか(複数のシステムと関わっている場合もあります)
・ 医師の診断が必要な病気が隠れていないか
・ アロママッサージによってクライアントに不利益な点はないか
・ どのような施術をすれば状態が改善されるか
・ 避けるべき精油は何か

これらの判断は、施術前にクライアントと話をしている間に明確にすることが要求されます。
そのためには、病気についての知識、専門的なアロママッサージの知識が必要不可欠です。

では、技術はどんな勉強が必要でしょうか。
クライアントの体に触れたときに、クライアントの体が緊張しているのか、リラックスしているのか、冷えているのか、、などの手の感覚も必要ですが、
クライアントの体の上から、どこに肋骨があって、鎖骨はどれで、肩甲骨はどれで、、、と骨の位置は明確に理解することは不可欠です。
良くあるのが、手順だけ覚えて、アロママッサージができたと思っている場合がありますが、アロママッサージは手順ではありません。
どこに施術するか、が最も大切なことです。

骨の上にマッサージされるとクライアントは不快に感じる手技でも、筋肉にマッサージされると、クライアントはとても心地良く感じます。
今、触れている場所の下には、骨があるのか、筋肉があるのか、靭帯があるのか、手をどのように動かすかだけではなく、今、何に対して働きかけているのかを正確に把握することが必要です。
また、肩凝りの人に効果的な筋肉、腰痛の人に効果的な筋肉、脚が疲れている人に効果的な筋肉が、どこからどこに付着しているか、正確に理解している必要があります。そうでないと、トリートメントの効果が期待できません。
筋肉に関係なく表面を摩っていても、擦ってもらっている時は気持ち良くても、
凝り自体が改善するところまでの効果は得られないのです。

知識的にも技術的に中途半端な状態だと、クライアントは定着しません。クライアントは、「ここに来れば楽になる」とか、「ここに来れば症状が軽減される」という結果がついてこないと、お金を払ってアロマテラピートリートメントを受けに来てくれないのです。

そのためには、まずは勉強すること。
骨格、関節、筋肉、この3つはアロマテラピートリートメントの基本となるスウェーディッシュマッサージに必要な知識です。
そして自律神経系。アロマテラピートリートメントは自律神経の枝に働きかけます。自律神経が体のどこに、どのように分布して、トリートメントでどのように働きかけると良いかを理解した上で、効果的なアロマテラピートリートメントが可能になります。
特に、症状の改善に対して働きかけるトリートメントが出来るようになるためには、これらの勉強は非常に重要です。

次に、自分の周囲の方へのトリートメントを行うと同時に、様々な症状の方に施術をすること。
これは自分勝手にできませんので、アロマテラピーマッサージを習っている先生の指導を受けながら、一人一人の症状に対する方法を聞いて、こういうケースはどのように施術するのか、どういう注意が必要なのか、注意深く実践していきます。

私達のスクールでは、スクール受講中に、症状のある方へのトリートメントを積極的に実践していただいています。受講中であれば、定期的に授業があるので、クライアントの状態に応じて細かくお伝えすることができます。毎回トリートメントの反応も聞けてクライアントの様子もわかりますし、電話ではなく、直接、「こういう場合は、こういう風にしてください」と、具体的にアドバイスができます。
ただし、受講中はまだ経験も浅く、技術的にも熟練していませんので、重篤な方へのトリートメントはできません。そのため、卒業後、病院で重篤な方へのトリートメント活動をする機会を設けたり、活動を希望される方をサポートをしています。

こうして、健康な人、病気の人、どちらも施術できるように経験を積みます。
どんな症状のクライアントであっても、肩凝りの人でも、腰痛の人でも、糖尿病の人でも、肝硬変の人でも、ガンの人でも、高齢者でも、妊産婦でも、どなたにでもトリートメントが出来るようになります。
その際に、アロマセラピストとしての領域を知ること。アロマセラピストは医療者ではありませんので、治療的なアプローチは一切できません。
補完療法(代替療法)のセラピストとして地位が確立されているイギリスでは明確にされています。この境界線を明確に把握することは、プロとして仕事をする上で大変重要となります。

クライアントは、安心してトリートメントを受けに来られますし、トリートメントで症状が緩和されたり、状態が改善するので継続されます。
アロマセラピストもトリートメントは楽しいですし、クライアントの症状が良くなっていく様子をみるのはとても嬉しいことです。

クライアントにとって、アロマセラピストの存在は生活の一部であり、定期的に健康状態をチューニングすることで、健康の維持や病状の安定につながっています。
プロのアロマセラピストとして、好きなアロマトリートメントを通して、様々な症状で苦しまれていた方が元気になられたり、状態が改善する様子を拝見することは、本当に幸いに思います。
ストレスで悩まれていたり、苦しんでいる方を楽にしたり、クライアントを少しでも幸せに近づける、それがアロマセラピストとしての仕事だと私は考えています。

このようなプロのアロマセラピストが日本に増えることで、アロマセラピストの価値が認められ、地位の向上にも役立つと思います。


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