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2012-05-15 病院でアロマセラピストとして働く時の心得 (1)

病院に入院している患者様に、アロマセラピストとして施術をすることになった時に読んでいただきたいことをいくつか紹介します。

(1) 治すことが目的ではなく、患者さんが、「あー、気持ち良かった」と言っていただくことが目的。

一般的に、アロマテラピートリートメントを受けに来られるクライアントは、様々なな症状をもって来院されます。
私のクライアントにも、がん、腎臓疾患、肝臓疾患、糖尿病、胃潰瘍、過敏性腸症候群、坐骨神経痛、喘息、アトピー性皮膚炎、子宮内膜症、月経前症候群、うつ病、五十肩、頭痛、肩凝り、腰痛などなど、色々な症状の方がいらっしゃいます。

重い病気の方もいらっしゃいますが、自分の足でトリートメントルームに歩いて来られますので、病院で入院されている患者様に比べると、様々な症状はあるものの比較的お元気です。
ところが、病院で入院している人は、お元気そうな方は珍しく、ほとんどの方が自分の脚で歩くことはできません。
歩くことも、話すこともできない方が大勢いらっしゃいます。
ベッドで寝ていらっしゃる側に行ってトリートメントしますが、麻痺症状の強い方も多いので、スクールで習ったテクニックは一部しか使えません。
患者様の状態に合わせて、「出来ること」を探すことから始まります。

脳梗塞の後遺症で入院されていた90才のKさん (男性)は、自分で体を動かすことはできません。ずっと同じ格好で寝ていらっしゃいます。
唯一、首が少しだけ自分で動かすことができます。
最初、私が病院で働き始めの頃は、「アロママッサージに参りました」と声をかけても無反応で、返事もなかったので、「アロマをさせていただいて良いのかしら?」と思ったものでした。

慣れてきた頃、私がご挨拶すると、Kさんが私の方を見られていることに気づきました。私が右に左に動くと、Kさんの視線も少しだけですが私と一緒に動きます。

ある日、Kさんに、「Kさん、アロマはお好きですか?」と、聞いてみました。
すると、今まで聞いたことのない声で、「ウォー」と仰いました。
Kさんが私の問いに答えられたのか、あるいは単に声を出したかったのかは分かりません。
それからも、Kさんの病室に行ってご挨拶してからアロマをしている間、Kさんは視線を私と一緒に動きます。

お話されない患者さんとコミュニケーションを取るのはとても難しいかもしれません。でも、患者さんは確かに何か感じていらっしゃると思います。
たとえ言葉を話せない方であっても、「気持ち良かった」と感じていただけるように、心を込めてアロマトリートメントを行っていきましょう。


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