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2012-02-09 クモ膜下出血後遺症の高齢者へのアロマケア

高齢者の方にアロマテラピーをどのように使用したら良いか、という質問が寄せられました。

「高齢者」と言っても、病気や体調によって個人差が大きく、一概に「こうしたら良い」とは言えませんが、
経験上、アロマテラピーはとても喜んでいただけることを実感しています。

実際のケースをご紹介しましょう。
Tさん 75才男性  
クモ膜下出血後遺症の片麻痺あり、軽度の認知症あり

初回のトリートメント
認知症病棟のサロンで、車イスに座りテレビを見ていらっしゃる。
ややうつ向き加減。

「ご自分の希望と違うと、手が出るかも、、、」と看護師さんの配慮で
初回のアロママッサージは車イスに座ったまま、弱い香りのブレンドオイルで
サロンで行うことになりました。
看護師さんも心配で、何かあったら私に危害が及ばないように
側に付いていてくださる。

アロママッサージは初めてということもあり、初回はハンドマッサージを行うことにしました。
Tさんはうつ向いていらっしゃったので、表情が見て取れず、心地良いのかどうか分かりませんでしたが、私の両手でTさんの手を温めるようなしぐさがお好きな様子。

マッサージ中に、一言二言話しかけてみましたが、お返事はありませんでした。
終了後、「マッサージは良かったですか」とお聞きすると、
「ハイ」と小さな声で答えてくださいました。

2回目のトリートメント
1回目のことを良く覚えてくださっていて、マッサージに快く応じてくださいました。
看護師さんが心配して、今回も側についていてくださいましたが、私が大丈夫と思ったので、何かあればお呼びするということで付き添いはなく、今回もサロンで、車イスに乗ったまま、香りのオイルでハンドマッサージを行いました。
右手の時はウトウトされていましたが、左手の時は目を開けられていました。
アロママッサージに慣れられたのか、前回よりも上手にリラックスされていて、
マッサージもスムーズに行えました。
マッサージ自体の動作の時も気持ち良さそうにされていましたが、両手でTさんの手を包み込むのがとてもお好きなようで、とても気持ち良さそうにされていました。

3回目のトリートメント
前回までは、私の方から話しかけても、ほとんどお返事がなかったのですが、
今回はとても明るい感じに見受けられ、髪もサッパリされていて、
まるで別人かと思うほどでした。
この病院には、毎週散髪車が来て患者様が散髪できるので、
「散髪されたのですか?」、とお聞きすると、
「いいえ、4か月前に入院してから、まだ散髪していませんよ」と、はっきり答えてくださいました。
今までほとんど反応がなかったので、ほとんどお話されない方と思っていましたので、お話が出来てとても嬉しく思いました。
アロママッサージにも慣れてくださり、マッサージ中はウトウトされて、ゆったりくつろがれていました。

4回目のトリートメント
いつものようにサロンでくつろいでいらっしゃいました。
最初の頃と比べると、姿勢も良くなり、とても明るくなられました。
アロママッサージにもすっかり慣れて、快くマッサージを受けてくださいました。
手と足のマッサージをしていると、「肩も凝ってる」と仰るので、肩のマッサージを加えました。マッサージ中は、ウトウト眠られていました。

Tさんは度々、看護師さんを叩いたりして問題行動を起こす方でしたが、アロママッサージを受けるようになられて、とてもリラックスされるようになりました。
これは一例ですが、病気で体が不自由な方は、思う通りに行動できずにストレスが溜まることも多いと思います。

このような患者さんのストレスを軽減して、少しでもリラックスしていただき、入院生活を少しでも快適に過ごしていただける一つの方法として、アロマテラピーは非常に有効だと思います。

患者さんの気持ちに寄り添って、アロマの香りとアロママッサージで患者さんのQOL(生活の質)を高めていただけることを願っています。


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