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2011-12-05 終末期の人工栄養補給、中止可能になる?

「終末期の人工栄養補給、中止可能に…学会指針案」というニュースが、12月5日のYOMIURI ONLINE で掲載されていました。

内容は、以下の通り。

『高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給は、延命が期待できても、本人の生き方や価値観に沿わない場合は控えたり、中止したりできるとする医療・介護従事者向けの指針案が4日、東京大学(東京・文京区)で開かれた日本老年医学会のシンポジウムで発表された。

 近年、口で食べられない高齢者に胃に管で栄養を送る胃ろうが普及し、認知症末期の寝たきり患者でも何年も生きられる例が増えた反面、そのような延命が必ずしも本人のためになっていないとの声が介護現場を中心に増えている。

 そこで、同学会内の作業部会(代表・甲斐一郎東大教授)が試案を作成した。広く意見を募って修正し、来年夏までには同学会の指針としてまとめるという。』

長年、病院でアロマを行っていると、生命維持のために胃ろうの患者さんにアロマを提供する機会が少なくありません。

アロマの施術をしながら、自問自答することも度々です。
「この患者さんは何か感じていらっしゃるんだろう。何も感じていらっしゃないのだろうか、、、」

先日、テレビでアメリカの終末医療について放映していました。
末期の患者さんに、主治医が延命治療するかどうかを、患者本人に尋ねている様子が映されていました。

患者はどの人も容体が悪く、今後、いつ容体か悪化するかわからない状態でした。主治医は、患者さんの容体が悪化して、自力では生きていけなくなった時に延命治療を受けるか、受けないか、を、患者さん自身と相談して事前に決めておく、というものでした。

人工呼吸器をつけていた女性の患者さんは、数日考えた後、「延命治療をしない」という選択をしました。
2日後、患者さんの容体が急変し、延命治療が必要になりましたが、患者さんの要望にそって、延命治療は行われませんでした。
この患者さんは、医師による適切な処置で、痛みや苦痛のない状態で、静かに息を引き取りました。

今後、もし、日本で、終末期の人工栄養補給、中止可能になれば、今の医療は大きく変化することでしょう。
人工栄養補給を行うか、中止するか、その判断は難しく、患者さんにも、患者さんのご家族にも、相当なストレスがかかることが予想されます。

アロマテラピーは、苦しみや悲しみを一時的に軽減することが可能です。
医療現場では、様々な医療処置がなされますが、患者さんやご家族の感情面でのケアは十分とは言えません。
一時的でも、アロマの香りと優しいマッサージで、ホっと落ち着ける時間がもてたら、ストレスが軽減されて、患者さんや患者さんのご家族にとって、質の高い時間を過ごしていただける助けになると思います。

現在、私たちは、ホスピスで、患者さんだけではなく、患者さんの最期を見守るご家族にもアロママッサージを提供していますが、とても喜ばれています。

代替療法(補完療法)としてのアロマテラピーが、これから広まって、一人でも多くの方のQOLに役立つことができれば幸いに思います。


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