アロマスクール IFA認定 日本ホリスティックケア研究所

2011-11-02 腰痛とアロママッサージ　

アロマは気持ちをリラックスするもの、というイメージが定着しているのか、腰痛にアロマというイメージをされる人は少ないと思います。

初めて来られるクライアントの多くが、「疲れてつらいのでゆっくりしたい」、「気持ちが落ち込む」といった精神的な訴えが多いと聞きます。
おそらく、腰痛とか足がしびれる、、、という症状がある人は、鍼灸マッサージ治療院とか整骨院にいらっしゃるのかも知れません。

アメリカでは、腰痛とストレスの関わる研究がされていることは良く知られているのですが、日本でも、ある整形外科では臨床心理士のカウンセラーが常時いるところがあるとテレビで見ました。
もちろん、すべての腰痛がストレスと関連しているわけではなく、ほとんどのケースは筋肉が長時間にわたり緊張状態にあることが原因になっているものと思われます。
ストレスが原因の場合はアロマテラピーの得意分野です。長時間の緊張状態の場合はスウェーデン式マッサージの得意分野です。
私の経験では、特に若い方の場合、この両方の要因が関わっている方が多いのでは、、、と思います。

Kさんが初めて来られた時、私は一瞬、「あっ」と驚きました。
若い女性なのに、腰を丸めて、まるで腰の曲がったお婆さんのような恰好で入ってこられたからです。
Kさんの腰は、75度くらいに曲がったままで、辛そうでした。

「数日前から腰が痛くてたまらなくて。 これ以上、腰を伸ばせないので、ご挨拶ができなくてスミマセン。」と、うつむいたまま仰いました。

コンサルテーションもそれほど長い時間だと負担になるので、いつから症状があるのか、とか、Kさんの現状の様子を簡単に伺いました。Kさんは精神的にストレスを抱えていらっしゃいました。
本来、このような状態の時は安静にお休みになられるのが一番良いことをお伝えしたのですが、3日後に引っ越しを予定されていて、とにかく何とか少しでも楽になりたい、とのことでした。
マッサージでどれくらい改善するかわからないのですが、できるところまでやってみましょう、ということでマッサージをスタートしました。

Kさんの状況から、施術時間は50分で、アロマオイルを用いたスウェーデン式マッサージのテクニックを用いて、緊張している筋肉をほぐすにしました。精油では循環を促進して老廃物を除去する助けになるものを使用することにしました。

それを伝えると、「スウェーデン式マッサージは嫌です」と仰るのです。
その理由を伺うと、「以前、やってもらったスウェーデン式マッサージが痛くて、不快だった」とのこと。
「スウェーデン式マッサージは決して痛いものでも不快なものでもないですので安心してください」、とわかりやすく説明して、何とか承諾していただきました。
スウェーデン式マッサージで、あとに残るほどの不快な痛みがある場合、セラピストが骨の上にマッサージをしている可能性があります。マッサージで骨と筋肉を正しく区別するには専門的な訓練が必要になります。

Kさんの場合は、50分間で、背中、腰、脚、腕、肩、腹部のスウェーデン式マッサージを行いました。
同じ姿勢でいることを避けるために、腹臥位(うつ伏せ)は20分以内にしました。また、骨盤を支えている筋肉を緩めるために背面のマッサージの他に、腹部からのマッサージも加えました。
マッサージが終わってベッドから下りられる時、「腰が楽になりました。」と仰ったので、ほっとしました。

「今まで、スウェーデン式マッサージは痛くて嫌だと思っていたけど、ここで受けて、気持ちの良いものだと分かって本当に良かった。」とも仰っていました。

念のため、今日は帰宅後は横になって安静にしていただくこと、明日もできるだけ安静にしていただくこと。また引っ越し業者の方に、今の状況を話しておかれることをお話しました。

お帰りになられる時、体はやや前傾していましたがお顔も上げてまっすぐに立つことができたようで、「ご挨拶することができて良かった」と軽く頭を下げられました。

1か月後、Kさんから電話がありました。
転居先から、お礼の電話でした。私が、「引っ越しは大丈夫でしたか?」と伺うと、Kさんは、「はい、マッサージしていただいた3日後に、予定通り、引っ越しをしました。」と仰いました。

転居先では、ストレスから解放されて、腰痛もなく、毎日ゆったりと暮らしているとのことでした。
ストレスは心身に多岐にわたり影響するものです。ストレスを上手にコントロールして、健やかな日々を送っていただくために、アロマテラピートリートメントを活用していただきたいと思います。