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2011-09-30 筋ジストロフィーとアロマテラピー

今年の7月から、進行性筋ジストロフィーという病気の患者さんが入院されている病院でアロマトリートメントをしています。

進行性筋ジストロフィーという病気は、徐々に筋肉が萎縮して、筋力が低下していく難病です。この病気に罹患すると、動いたり、食べたり、呼吸する能力が次第に低下していきます。

学校長のジャーメイン・リッチ先生の授業で筋ジストロフィーにも触れますので、実際にイギリスでは筋ジストロフィーの患者さんにアロマが役立てられているようです。

この病院で活動するきっかけは、IFAコースを今年の冬に卒業した卒業生が病院の近所に住んでいて、アロマの話をして受け入れていただいたのです。
卒業生が病院での活動が初めてということもあり、サポートのため私もしばらく通うことにして、また、この病院近くに住む昨年の卒業生にも声をかけて、3人で活動しています。
2人の卒業生の家から病院は近いのですが、私の家からは片道2時間半、往復5時間かかるので、私は回数を少なくしていただき、月1回病院に通っています。

病院スタッフの方がとても良く協力してくださり、私たちがアロマテラピートリートメントがしやすい環境を作ってくださっていることに、心から感謝しています。

今日の患者さんは、車イスに乗った状態でマッサージをさせていただきました。肩が非常に凝っていて、「頭痛はありますか?」と伺うと、「時々頭痛があります」とおっしゃいました。
肩凝りの原因を探すために、車イスを動かす腕の筋肉が疲労しているのと思い、腕の筋肉をチェックしましたが、腕の筋肉は全く問題ありません。
次は背中の筋肉が原因かと思い、「ずっとお座りになられているので、腰も痛くなることがありますか?」と伺うと、腰がとても辛くなる」と仰いました。
そして、「朝起きると肩が重くてつらいです」と仰いました。

車イスに座っていらっしゃる時間が長いので腰に負担がかかり、腰部の筋緊張による疲労が慢性化しているのではないかと思い、腰部の筋緊張を和らげることが良いと思いました。それで、
「それはお辛いですね。次回は横向きになっていただいて、肩と手、それに腰の方もマッサージしましょうね。」と言うと、とても嬉しそうな表情をされました。
そして、小さな声で、「足も動かないから循環が悪くなっているんです」と仰ったので、
「では、次回は肩と手に加えて、腰と脚もマッサージしましょうね。病院の方に伺ってみますね」と言うと、再度、とても嬉しそうな表情をみせてくださいました。
私もとても嬉しい気持ちになりました。

スタッフの方に次回のトリートメントについてご提案し、了解を得られた時、患者さんは、今までで一番嬉しい表情をされていました。
筋ジストロフィーは徐々に進行していきますので、患者さんは長期間の闘病生活を強いられます。日々の生活の中で、病気に対する不安も、自由に動けないストレスも強く感じられていると思います。

補完代替療法のアロマセラピストとして、少しでも患者さんが心地良いと感じていただくためにアロマテラピートリートメントを行うのが私たちの役目です。
病院のスタッフの方と協力して、一人一人の患者さんの状態に合わせて、少しでも快適に入院生活を送っていただけることができれば、とても嬉しいことです。

イギリスでは、アロマテラピーは補完代替療法として認められています。
アロマセラピストは病気そのものを治したり、治療することはできませんが、アロマテラピートリートメントで患者さんの苦痛を少しでも和らぎ、心地良く感じていだたくことが可能だと思います。
患者さんが心地良いと感じられている間、短い時間でも病気による苦しみが和らぎます。この「安らぎの時間」を持っていただくことは、病気という大きなストレス下で生活していらっしゃる患者さんにとって、とても大切な時間だと感じます。

これからも、補完代替療法としてのアロマテラピーを一人でも多くの患者さんに届けててゆきたいと思います。


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