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脳血管障害後遺症による片麻痺とアロマ

病院でアロマセラピストとして活動していると、

脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管障害による後遺症で、不自由な生活をされている患者さんが大勢入院されています。

脳血管障害は、脳の血管が詰まって血液が流れなくなったり、脳の血管から出血することによって、脳細胞に栄養や酸素などが供給されずに壊死してしまうために様々な障害が生じます。
障害の状態や程度は出血や梗塞が起こる場所によって異なります。

脳の神経に障害を受けると、手や足を動かすことができなくなったり、感覚が感じられなくなるなどの障害が生じます。
今まで、仕事に行ったり、お買いものに行ったり、お料理を作ったり、食事をしたり、着替えをしたり、、などの何気ない日常生活が出来なくなります。

動かなくなった手をじっと眺めて、悲しそうな顔をされていた患者さん。
「アロママッサージに参りました」と言って、オイルでマッサージを始めました。

手の指は完全に曲がったままで、触れると、とても硬くなっています。手の指を伸ばそうとしても硬くなったまま伸びません。

ご家族のお話などをしながら、20分間ほど、やさしく、やさしく、患者さんの手の指一本一本を患者さんが「心地よい」と感じていただけるように丁寧にアロマオイルでマッサージしていくと、硬くて伸びなかった指が、少しずつ開いていきました。

最初は薬指と小指、次に親指と人差し指。中指は硬くて、なかなか伸びませんでしたが、私の手で支えると、指の関節は曲がったままの状態ですが、中指の付け根が少しずつ伸びて、手の平が見えました。
病気以来、久しぶりに手の平を見た患者さんの目は涙で溢れていました。

残念ながら、一度伸びた指は、また元の状態に戻ります。
しかし、指のアロママッサージを継続することで、筋肉は柔軟性を増し、 徐々に伸びやすくなります。

実際に、この患者さんも、3か月後は3本の指が伸びるようになり、今まで握りしめたままの状態だった手の平に、お椀をのせて自分で食事ができるようになりました。
もちろん、これはアロママッサージだけではなく、リハビリテーションの助けが大きいと思います。
ただ、初めて曲がったままの指が開いて、手の平をみた患者さんは 「曲がったままの指も、頑張ってリハビリをすれば、また伸びるかもしれない」と思われたようで、一生懸命にリハビリに励まれるようになりました。

アロママッサージを定期的に受けてリハビリを続けてられていた時、 理学療法士から、「筋肉が柔らかくなった、と褒められました」、と喜んで報告してくださいました。

このように、アロマテラピーは病気そのものを治すことはできませんが、
患者さんに、少しでも楽になっていただけるように、
そして、「また頑張ろう」、と思っていただけるように、
生活の質(QOL)の向上を目指してアロマテラピーを提供していきたいと思います。


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