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アロマダイアリー 2012年11月

2012年11月29日 がんで入院中の90歳代女性へのアロマトリートメント
手のしびれと足首から先のむくみが気になるということで申し送りがあり訪室しました。
ご本人から、お裁縫が好きなのに手のしびれのせいで玉結びが出来なくなってしまった、また足のむくみのせいで重たくて歩くのが大変、ということを聞かせていただきました。初めてのアロマでしたので簡単にアロマの説明をさせていただくと、「戌年だから鼻はいいのよ。」とおっしゃるので、試しにグレープフルーツを香っていただくと
「あら。ほんとグレープフルーツね。私大好きでいつも食べてたのよ。いい香りね。」ということで、これを使用することにしました。
上肢からトリートメントを始めると、90代に見えないお肌のきめ細やかさでビックリ。そのことお伝えすると、「孫におばあちゃんおばあちゃんしてると、嫌がられちゃうから。最低限クリーム塗って、お粉はたいて、口紅はつけるのよ。」と恥ずかしそうに仰いました。
また、「アロマは聞いたことあるけど、やってもらうのは初めてなの。マッサージっていうからもっとグイグイやるかと思ってたけど、こんなに気持ちいいのね。」と仰いました。
下肢のマッサージはほとんど目を閉じて、リラックスして受けられていました。下肢のむくみが顕著でしたが、やさしくトリートメントしていくと、少し軽減しました。
帰りがけに、「夜眠れなくて薬を飲んでいるけど、いつも3時くらいに目が覚めちゃうのよ。確か香りでいいのがあるって聞いたことあるんだけど、そういうのってある?」とおっしゃるので、ラベンダーの話をしながらティッシュに滴下して香っていただきました。すると「そうそう。確かラベンダーって言ってたわ。いい香り。これいただいてもいいかしら。」とおっしゃり、とても喜んでくださいました。
アロマが少しでも良質の睡眠の助けになればいいな、と思いました。(川島)
2012年11月22日 脳梗塞で入院中の80歳代女性へのアロマトリートメント
前回、初めて施術させていただいた方です。
デイルームにいらっしゃいましたが、前回初めてやらせていただいた時に大変喜んでいただけたので、ゆっくり施術を受けていただきたいと思い、ベッドに移動して施術しました。
前回とても反応が良かったのですが、残念ながらアロマのことは覚えていないご様子でした。
話しかけても無反応で、今日は元気のないご様子。
こちらからいくらお話しをしてもお話はしていただけませんでしたが、途中から気持ちよさそうに入眠されました。
足首からしたの浮腫みは前回より大分よさそうですが、それでも、段がつくほど浮腫みがありました。 ゆっくりと時間をかけて行うと大分軽減され、段差も薄くなりました。
今日は、ご機嫌が悪くお話してくださらない日なのかなと思っていましたが、トリートメントが終わると、表情も和らぎ、お話にも答えてくれ握手までしてくださいました。そして、体が楽になったことを今日は腕をブンブン回して体で表現されていました。
前回からのご様子を見ている限りでは、浮腫みがお辛いようで、トリートメントで浮腫みを軽減するととても体が楽になるご様子でした。今日も、浮腫みが楽になり気分まで晴れやかになったご様子でした。
ご機嫌があまり良くない日だったようですが、アロマテラピーで心もほぐせたのだなと実感できた経験でした。

2012年11月22日 脳の障害で入院されている70歳代女性へのアロマトリートメント
初めてのアロマを受けられる方でした。病室に伺ってご挨拶をすると、患者様から「踵のかさかさが気になる」とご要望も言ってくださいました。
踵と下腿の前面部分に乾燥がありましたので、オイルをしっかり浸透させるように配慮してトリートメントを行いました。施術で気になった部位は、親指の可動域が低下していたところです。トリートメントをしていると少し和らいで、動きも出てきた様子でした。もしかしたら緊張もあるのかもしれません。手に力が入っていたようにも見受けられました。
昔は都内で仕事をしていて、仕事終わりには、良くショッピングを楽しまれていたそうです。月に一度の観劇が楽しみで、その時のお話もしてくださいました。はじめは表情が変わらなかったのですが、お話しされるうちに少し笑顔も見られました。施術中は私の方をご覧になられていて、声はそんなに大きくはないですが、はっきりした声で答えてくださいました。短い時間の中でもしっかりと関係性を築き、癒しを生み出せる空間を作れるようになりたいです。患者様に寄り添える存在のアロマセラピストになれるよう、これからも日々精進していきます。(須田)
2012年11月22日 前立腺がんで入院中の60歳代男性へのアロマトリートメント
今日は下肢を重点的に、というご希望でしたので、下肢にトリートメントを行いました。
オイルを塗っていくと、「気持ちいいなぁ。川島さんの手はあったかいから、それだけで気持ちいいよ。おれの体は冷えてるからね。もうこれは何かの魔法だね。」とおっしゃってくださいました。
この患者様はいつも冷えていて、特に外気温が下がるとてきめんに体が冷えてしまって、足全体がとにかく固く血行不良が顕著になります。今日は比較的暖かいが、それでも足の指先はかなり冷えていました。そのせいか、触れると少し痛みがあるようで、やさしく丁寧に圧を加えずほぐしていきました。
先週は左大腿部側面のハリが強かったが、今日は右の方がハリが強く感じました。また、下腿後面(ふくらはぎ)も冷えて硬さがありましたが、丁寧に流したことで温かさが戻り、やわらかくなりました。
終了すると、「あーあ。終わっちゃったか。川島さん、風邪ひかないでよ。毎週アロマが待ち遠しくて、この日だけはリハビリもやらないって言って、楽しみに待ってるんだから。風邪でもひいて来られなくなっちゃた、なんてことになると、また1週間先になっちゃうからね。おれ本当に楽しみにしてるんだからさ。」とおっしゃってくださいました。アロマを心の拠りどころにしてくださっていると嬉しく思いました。(川島)
2012年11月8日 脳梗塞で入院中の、80歳代女性へのアロマトリートメント
初めて施術をさせていただく方でした。病室にお伺いすると、デイルームでおしぼりをたたむ作業をされていました。
ご挨拶してアロマの説明をすると、手を振ったりとても嫌な顔をされていました。ヘルパーさんとご相談して、試しに手だけ施術させていただくことになりました。耳は聞こえて、言葉も理解されますが、言葉が上手く話せないご様子でした。
トリートメントを行うとすぐに気に入って頂けたようで、もう片方の手もやって良い、ということになりました。
あまり長く施術してアロマを嫌になってしまうと困るので、今日は手だけで早めに終わろうと思っていましたが、手が終わるとご自分から足を指してジェスチャーでやって良い、と伝えてくださいました。
下肢のトリートメントに入ると笑顔も出てきて、ジェスチャーと単語を混ぜてお話もしてくださるようになりました。「マッサージ」と嬉しそうに私に向かって何度も言ってくださいました。
足首は段がつくほど、ひどい浮腫があり、全体的に固くなっていました。特に右足はひどく浮腫んでいました。
時間をかけて施術していくと、かなりスッキリとした見た目になり柔らかくもなりました。
ご自身も楽になったのか、終了すると、足を車椅子に乗ったままバタバタとステップさせて見せてくださいました。
そして私や周りの職員の方達が驚くほど、高く足を上にあげて見せてくださいました。
軽くなったと体を大きく使い、ジェスチャーで伝えたかったご様子です。
元気になったとこれもまたジェスチャーで一生懸命伝えてくださいました。(元気モリモリのポーズ)よほど気に入ったのか、仲の良い患者さんにもやってあげてとお願いされて追加で、お友達にもトリートメントさせていただきました。
「初めは嫌がっていたけど、やらせていただいてよかったです」と私が言うと「私は初めてでわからなかったから。ありがとう」と返してくださいました。私が帰る際もずっとお見送りしてくださり、手も振っていただけました。
はじめはとても嫌がっていらっしゃいましたが、諦めずに施術させていただき本当に良かったです。お年寄りだと、アロマやマッサージ自体受けたことがない方が多いので、もっと分かりやすく、イメージしやすく説明することを心掛けたいと思いました。そして一人でも多くの方にアロマの良さを伝えていかなければと改めて感じることができた経験でした。(佐藤)
2012年11月8日 脳梗塞で入院中の60歳代女性へのアロマトリートメント
デイルームでテレビを見ていらっしゃいましたので、そのままデイルームでトリートメントを行いました。前回から少し間隔があいていましたので、「アロマ、お久しぶりですね」とお声掛けすると嬉しそうにニコッとしてくださいました。下腿の冷えと浮腫があり、靴が少し窮屈そうでした。施術後少し浮腫は軽減しましたが、まだ靴下がきつそうでした。リハビリもされていて、足の筋肉もしっかりされています。ご自身からはあまりお話しされることはないのですが、こちらからの問いかけにはちゃんとお答えくださいました。ちょうど見てらっしゃったテレビにSMAPの草なぎ剛さんが出ていたので「○○さん、SMAP知ってますか??」と伺うと患者様は「・・・知ってるよ」と仰いました。私が「草なぎ君出てますね」と言うと、患者様は「うん。右にいるね。」私「そうです!そうです!良くご存じなんですね!キムタクも知ってますか??」と言うと、患者様は、「・・・。可愛いよね。(ニコッとして)」と仰るので、私が「はい!かっこいいですよね」と答えていて、会話が弾みました。今回、患者様とお話ししていて、病院でアロマの施術をしていると、いつも「患者様」というフィルターをかけてみてしまっている自分に気づきました。入院される前は「○○さん」という、一人の人として生きてこられた人生があり、価値観があり、人格があります。娘さんや息子さんがいらっしゃって、お孫さんも何人もいらっしゃるかもしれない。みんなから尊敬される方かもしれない。ユニークな方かもしれない。何か得意なことがあったかもしれない。しかし、入院されているうちに、「○○で入院した患者の○○さん」というフィルターを通してみていた部分もあると気付きました。でも、そういった「○○さん」としてのバックボーンを消してアロマトリートメントすることだけはしたくないと思いました。 病院での活動が初めてで、緊張やら、患者様一人一人の要望にきちんとお答えできているかと不安になったりしながら、半年迎えたところです。最近少し余裕が出てきたのか、患者様のお話が聞けるようになってきた自分がいます。まだまだ勉強することは山積みですが、自分のアロマセラピストとしてのスタンスが少しつかめた気がした日でした。施術が終わった後、患者様が“ありがとうございました”と仰ってくださいました。入院生活が日常になっている方々に、少しでも心地良い時間を過ごしてもらえるようこれからも頑張りたいと思います。(須田)
2012年11月1日 がんで入院中の60歳女性へのアロマトリートメント
初めてのアロマの施術で訪室しました。
「アロマという名前を聞いたことはあるけれど、受けるのは初めてなのよ。今日の昼間、娘と外出してちょっと疲れてしまって、アロマを受けたら疲れも取れていいかな、と思って。」と笑顔でお話してくださった。
上肢から始めると、「あー。これは気持ちいいわね。眠くなっちゃう。香りもほのかに香って・・・」と、気に入ってくださったご様子。抗がん剤の影響で皮膚が乾燥してしまい、特におなかが粉をふいたような状態になってしまって大変、とのことなので、腹部のトリートメントも行うことにしました。
下肢は左足だけ冷えていたのでそのことをお伝えすると、「分かる?そうなの。いつも左足だけ冷えてるのよ。痺れもあるし。以前小指を骨折しているから、そのせいもあるかも。」とおっしゃるので、左足は少し時間をかけてトリートメントを行いました。トリートメント中はウトウトしたり、目を覚まされてお話をしてくださったりを繰り返されていました。
終了後、「またお願いできるかしら。とっても気持ちよかったわ。」と今後もトリートメントを希望してくださり、何度も「どうもありがとう。」と声をかけてくださいまた。(川島)


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